ドルジェル伯の舞踏会/レイモン・ラディゲ
私の大好きな✨三島由紀夫様✨が
バイブルとして読みふけっていたという
堀口大學さん訳の【ドルジェル伯の舞踏会】。
特に彼は、初版本を愛読なさっていたそうです。
私は三島さんの文章に夢心地になるのですが、
その三島さんが魅せられる文章とはいかなるものか・・・。
気になります。
原作者のレイモン・ラディゲさんも
堀口大學さんも知らないまま一気に読みました。
美しいわぁぁぁ(●´艸`●)
とても壮麗な雰囲気。
そして貞淑で利口なヒロイン・マアオにめろめろ(⋈◍>◡<◍)。✧💗
というより、言葉遣いや訳の妙にめろめろ(⋈◍>◡<◍)。✧💗
あらすじとしては、名家に生まれながらも
母の誤解からさほど大事には育てられなかったマアオ。
しかしそのおかげで自然の中ですくすくと育ち、
かえって聡明で健やかな美しい女性に育つ。
その彼女が16歳のときに嫁いだ相手は30歳のアンリ・ドルジェル。
アンリは革命的な社交好きで、 階級よりも功績や財産を重視する。
そのおかげで、本来ならば招かれないような
若い野心家の外交官・ポオル・ロバンも知り合うきっかけができる。
彼の大親友であるフランソワ・ド・セリユウズは
貴族の出であるにもかかわらず招かれない。
しかし彼自身、あまり地位や名誉に興味がないので
招待されないことに対して何とも思わない。
主な登場人物はこのような感じです。
ある日、若い親友二人は出かけたサーカス会場で
ドルジェル夫妻を見かける。
アンリは離れた場所からポオルを見とめ手袋を振る。
野心家のポオルは一人で目通しをしたいと思い
幕間にこっそりアンリを探す。
一方のフランソワは幕間になると
無邪気に道化師の控え室などを探検に行く。
その道化師の控え室で偶然アンリと出くわす。
アンリは先ほどポオルに手袋を振ったときに
隣にいたフランソワのことも見ていたので彼に気づく。
「以前からの懇意であったように振舞って
ポオルをびっくりさせてやろう」とアンリがいたずらを提案する。
そうこうするうちに2人はすっかり意気投合する。
こうしてドルジェル夫妻とフランソワは急接近する。
そしてフランソワはマアオに恋をするようになる。
また、マアオもフランソワに魅かれるようになる。
しかし、成就までは描かれない。
途中は中だるみしそうなくらい話が進展しない。
中盤から急にいろんな人が出てくるので
もっと話しが広がるかと思えばそうでもない。
なのに、おもしろくどんどん読み進められる。
理由は、文章の美しさをもっともっと体感したいと
読み進めてしまうからだと思います(*´ェ`*)ウットリ…
どこがと具体的な指摘は出来ないのですが・・・。
まず貴族たちの社交場という煌びやかだけれども
下卑たものではない品の良い雰囲気。
マアオの言葉遣いや心遣い。
そして終盤に見るマアオの急展開な苦悩。
美しい世界にどっぷりとつかることが出来て幸せー💗
文学に私が求める物は美しい雰囲気と美しい文章です。
ストーリーも大事ですが、まずは「美」ありき。
でも、本物じゃない取ってつけたような文章は気持ち悪くて全然読み進められません。
現代作家でも上品ぶった、壮麗ぶった表現をする人が
いらっしゃいますがちょっと苦手です・・・。
文学ではありませんが、美輪明宏様のおしゃれ大図鑑は私のバイブルです✨
コクトーやバタイユ、そしてこのラディゲの他の作品も読んでみたいっ。
今まではフランス語文学の訳者としては
澁澤龍彦さんしか知りませんでしたが
今後は堀口大學さんの訳本にも注目していきたいです(*´艸`*)
ちなみに、澁澤龍彦さんの著作は
ほぼマルキ・ド・サド様の翻訳しか読んだことはありません。
でもサド様の著作は結構そろえています。
彼の文章も美しいのです。
内容はど変態ですが・・・。
そんな内容なので、フランス人に
「どんなフランス文学を読むの?」
と聞かれたときにサド様の著作と答えると
「Ulala…(;^ω^)」と苦笑されました。
次回からは「レイモン・ラデュゲ」と答えられるので
少しはかっこつけられると思います(笑)。
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